報告書の作成にお悩みのかたに向けて作成の手順とそのポイントを解説します


「報告書の作成方法をきちんと分かっていないが、なんとなく作っている」という方が多いのではないでしょうか。
あまり丁寧に作り方を教えられなくても、ある程度形になってしまいますよね。

しかし、報告書はビジネスマナーの基盤であり、さまざまなシーンで登場する重要な書類の1つです。
そこで今回は、上手な報告書の書き方を徹底解説します。

□上手な報告書の作成手順とそのポイントを紹介します

 

上手な報告書は、だれが読むのかが意識されていて、その人に必要な情報がすっきりまとまっています。
プロジェクトや事業内容の客観的データについて要点を抑えた書き方をご紹介します。

まず書き始める前に、報告書を作成するにあたって素材が必要になります。
報告書は、現場にいない人に何が起きたかを伝えるものですから、その状況のメモや資料がとても重要です。

特に、年次報告書を作成する際は膨大な資料が必要になるため、あらかじめ使用する内容を厳選しておくと良いでしょう。

素材が集まったら、次はその目的を明確にします。
報告書には、業務に関するものや会計に関するもの、リスク問題を取り上げたもの、セミナーの内容をまとめたものなど、非常に多くの種類がありますよね。

自分がどのような目的のものを書こうとしているのか、書き始める前に認識しておくことで、結論が見えやすくなります。
そうすることで、読み手に伝えたいことがはっきりするといったメリットも生まれるでしょう。

そして、全体の構成を作ります。
その構成は、標題、要旨、詳細の3種構造から成り立っています。

1番うえに内容を総括した標題を書き、その次に要旨と詳細が続きます。
要旨は3つ程度にまとめて、最後の詳細で具体的な内容を記載すると良いでしょう。
これは読み手の時間がないときに、結論だけ一目で分かるようにする工夫です。
これができていると、より資料が分かりやすいでしょう。

また、標題を書くのに困ったときは詳細から書き始めると良いかもしれません。

大まかな構成が決まったら、最後に報告書を書きます。
ここまでの下準備に沿って、内容を書いたら良いでしょう。
図やグラフといった、視覚に入りやすいアレンジを加えてみるとより見やすいです。

全体を通してのポイントとして、あまり長文でダラダラと書くのではなく、明確さと簡潔さを意識して本文を作成しましょう。
読み手のことを考えて作成することが、上手な報告書を作る秘訣です。

 

□報告書を作るときの注意点とは?

 

この章では、報告書を作るにあたって気を付けたい点を4つにまとめて解説します。
ぜひ報告書の推敲の参考にしてください。

 

*誤字脱字や表現の間違いはないか

文章が完成したら、必ずこれらのチェックをしましょう。
基本的なことですが、とても大切です。
声に出して読み上げることと良いでしょう。

また、文末の表現の統一も忘れてはいけません。
文章を書く前に「ですます調」か「である調」なのか決めておくとこういった細かいミスを防げますね。

 

*情報は正確か

これも基本的なことですが、絶対に間違えてはいけないことですから、必ず確認しましょう。
特に社外に提出する報告書は、社内よりもさらに気を付ける必要があります。
例えば株式会社の表記を略していないか、旧字体を使用していないか、名前を間違えていないか、など隅々までチェックします。

さらに、最新の情報になっているか、といった点も大切な判断基準です。
情報が間違っていなくても、最新のものでなければ意味がありません。
この点も最後の推敲でしっかり確認しましょう。

 

*見た目が整っているか

内容だけでなく見た目も報告書の分かりやすさに影響します。
文頭がそろっているか、改行のタイミングは適切かをチェックしましょう。

さらに、一文の長さを意識することも重要です。
長すぎる文章は、言いたいことが曖昧になる可能性が高いため、50字以内に一文が収まるように書くことをおすすめします。

また、読みやすいと思う文章は個人差があるため、不安な方は完成した後に他人に確認してもらうと、よりよい文章ができそうですね。

 

*文の重複と漏れはないか

同じ内容が何回も繰り返されると、そこが強調されすぎて不自然な文章構成が出来上がります。
できるだけ重複しなくても、重要な部分が分かる文章表現を心がけましょう。

その一方で、文章の漏れにも注意が必要です。
文章の漏れがあると、伝えたい内容が上手く伝わりません。
さらに、それにより文章自体に矛盾ができる可能性もあるため、文章に違和感が発生する原因になります。

報告書を作る際に集めた素材と、決めた目的、全体の構成を意識したうえで、最後にチェックすると良いでしょう。

 

□まとめ

 

今回は報告書の書き方について解説しました。
報告書は、ポイントさえきちんと抑えれば、だれでも上手に書けます。
また、数をこなしていけば、より早く簡潔に仕上げられます。
徐々に書き方をマスターして、周りから褒められる報告書を作成しましょう。