イラストレーターでトンボを作るには?作成手順やポイントをご紹介します!


イラストレーターでトンボを作成する方法についてご存知ですか。
そもそもトンボという言葉自体初めて聞いた方も多いと思います。
そこで今回は、トンボとは何かや作成手順、入稿するまでのチェックポイントについてご紹介します。

□トンボとは何か、目的について解説します

トンボとは端的に言えば、印刷物をカットする際の目安となる印のことを指します。
ここでは、トンボの目的について印刷会社が印刷する手順に沿って紹介しましょう。

まず印刷会社が紙をするときは、紙に対して印刷部分がずれないように、依頼されたサイズより大きい紙に印刷します。
それから、希望のサイズにカットします。
その時に、印刷ミスが起こらないように印を入れる必要があり、これがトンボの目的です。

せっかく苦労して内容を考えても、裁断ミスで文字が切れたりするともったいないですよね。
裁断ミスを減らすためにもトンボを作成すると良いでしょう。

□トンボを作成する際の手順について

トンボの作成方法についてご存知ない方も多いのではないでしょうか。
トンボの作り方や出し方は、使っているイラストレーターのバージョンによって変更します。
ここでは、CS5以降のバージョンでのトンボも作り方を説明しましょう。

*イラストレーターデータで入稿する場合

イラストレーターデータで入稿場合の手順は4つです。
まず1つ目は、ツールバレットの長方形ツールを選択し、希望のサイズに通りの四角形を作りましょう。
その四角形の線と塗りは「なし」に設定しましょう。

そして2つ目は、作成した透明の四角形が選択されている状態でオブジェクトメニューを押し、トリムマーク作成を選択します。
そうすれば、先ほど作った四角形で仕上がりサイズのトンボが作られます。

3つ目は、仕上がりのサイズより少しサイズを大きくしておくことです。
誤ってアートボードを仕上がりの位置に設定していると、アートボードの外側にトンボがある状態となりプリントした後にトンボが表示されないため注意しましょう。
アートツールを「オブジェクト全体に合わせる」に選択すると外側のオブジェクトにアートボードが拡大縮小します。

4つ目は、トンボがずれないように設定しておくことです。
オブジェクトメニューを押し、ロックを選択する方法か、上位レイヤーに移動させレイヤーをロックする方法の2つのやり方があります。
トンボは仕上がりの位置を確認するためにも必要なため、この作業をしておけば安心でしょう。

また、表示メニュー、ガイド、ガイドを作成の順に選択し、印刷で表示されないガイド線を作成することも可能です。
1つ目でできた透明の四角形が完成形ですので、そのまま目安としたいのであればこの方法を試してみましょう。

*PDF形式で入稿する場合

PDFを使う場合の手順は3つです。
1つ目は、トンボの設定を行うことです。
と言っても、イラレ上では作成するのではなく、PDFで保存する時に設定しましょう。

まず、仕上がりサイズをアートボードのサイズに合わせます。
その際は、アートボードツールから定型サイズを選ぶか、数値を自分でいれることで調節しましょう。

2つ目は事前にイラストレータに保存しておき、ファイルメニュー、別名で保存を選択しAdobe PDFの形で保存します。

3つ目は、Adobe PDFプリントセットでそれぞれの印刷に適したPDFを設定します。
そして、左側のメニューから「トンボの断ち落とし」を開き、トンボにチェックを入れ、断ち落としの上下左右を3ミリに設定しましょう。

最後に、PDFの保存ボタンを押せば完了です、
この際PDF形式で別名保存されますが、編集中のデータはPDFデータとなり、そのまま継続して編集しても上書き保存されます。
そのためイラストレーターで作業した分と差が生まれます。
PDFで保存した後に編集をし直したい場合は、イラストレーターデータで形式の元データを開くようにしましょう。

□入稿前にチェックすることについて

ここでは入稿前に確認すべきことについて5つ紹介します。

1つ目は、トリムマークがついていることです。
トリムマークはメニューバーのフィルター、トリムマークを選択すれば作成できます。
イラストレーターのバージョンによって違いますが、「トリムマーク」に似たややこしい機能があります。
印刷に反映されないものなので、しっかりトリムマークを選択しましょう。

2つ目は、塗り足しがされているかです。
余白が無い場合は、完成形の大きさより3ミリ塗り足しをつけましょう。

3つ目は、文字のアウトライン化がされているかです。
文字のアウトラインがされていないと、パソコンによっては表示が変わってしまいます。
文字化けや文字が消える原因となるため、全ての文字をアウトライン化しましょう。

4つ目は、写真画像はCMYK、解像度350dpiであることです。
印刷機ではRGBカラーは使用できませんので、画像のカラーは全てCMYKに設定しましょう。

また、画面や家庭用のプリンターに比べ、オフセット印刷の場合はエッジがはっきりします。
そのため、今まであまり目立たなかった輪郭やギザギザもはっきりと印刷されてしまいます。
画像データでは、解像度が350dpiのものを使用しましょう。

5つ目は、文字が3ミリ以上内側に設定されていることです、
仕上がりサイズぎりぎりに写真や文字がくると、途切れたり全体的にバランスが悪くなったりします。
印刷用紙に確実に収めたい場合は、上下左右3ミリ内側に配置するようにしましょう

□まとめ

トンボとは何かや作成手順、入稿するまでのチェックポイントについて解説しました。
イラストレーターを使って入稿を考えている方は、是非参考にして下さい。