社内マニュアルを作成する際に見やすくするポイントを紹介します


社内マニュアルを作成するにしても、注意点を知っておかないと分かりにくいマニュアルが完成してしまいます。
そして、どのような目的があるのかを知っておかないと、何を伝えたいのか良くわからなくなる可能性もあります。
今回は社内マニュアルの基礎知識や作成方法、ポイントを紹介します。

□社内マニュアルを作成する前の基本事項

マニュアルを作成する前に知っておきたい基礎知識から紹介します。

*マニュアルと手順書の違い

仕事のマニュアルは業務全体をまとめた文書のことで、仕事をスムーズに進めるための手順と規則が全体的に記載されています。
また、マニュアルに仕事の根幹をなす経営の方針と、理念、組織の構成といった仕事を理解する上で前提になる基本条件も記載されています。

反対に、手順書は業務を行うために、1から10までの手順が記載されており、マニュアルに記載してある内容を更に詳しく記載します。

*マニュアルの目的とは

マニュアルの目的は大まかに分けて3つあります。

1つ目は業務効率化のためです。
マニュアルがあると、異動してきた社員や、新入社員の教育に取られる他の社員の時間を短くできます。
また、仕事に関しての知識が社員によってバラバラになっている場合は、知識の共有を行うことで、仕事の質が安定します。

2つ目は業務の全体像を把握するためです。
マニュアルに業務のフローを示し、全体的に説明します。
役割によっては、複数の内容が組み合わさって、複数の社員が関わる場合があります。
そのため、関わる社員の判断と方針の一致が必要です。

フローが分かることにより、どの役割を誰が担当するのかが可視化され、手順書を見ながら行う場合は業務のどの部分を行っているかを知れます。

3つ目は新入社員が早く戦力になるためです。
基本的には詳しく書かれている手順書を見ますが、マニュアルはその業務を行う必要性を伝える役割があります。
全ての業務には役割があることを示すことで、新入社員が担当する仕事の意義を教えられます。
そのため、早く戦力になることが期待されます。

□社内マニュアルを作成する際に知っておきたいポイント

マニュアルを作成する前に知っておきたいことが5つあります。

1つ目は予定を決定することです。
マニュアルを作成する予定を設定しないと、後回しになる可能性があります。
作成で必要な期間と、公開したい日を決めて予定を決定しましょう。
目の前の業務に集中したいのは分かりますが、今後の業務を減らすには可能な限り早めに終えたい仕事ですね。

2つ目は誰を対象としているかを決めることです。
マニュアルを作成する際は、誰が読むのかを決めることが大切です。
読み手を決めておくことで、マニュアルの進行と内容も決めやすいですよ。
例えば、新入社員に向けたマニュアルなら、簡単な言葉で説明することを心掛ける必要があります。

3つ目はマニュアルの形式を決めることです。
形式を全体的に統一することで、品質が安定して読みやすいです。

4つ目は作業手順の目的と理由を記載することです。
手順のみが記載してあるマニュアルは作業が少なくて済みますが、作業の目的や手順の意図も記載すると、読み手に納得させやすいです。

5つ目は図やグラフを使用することです。
全体の流れが複雑であったり、担当者が多かったりすると、文章のみでは理解しにくいでしょう。
そのため、図やグラフを使用すると分かりやすく内容を伝えられます。
ただし、作成は難しく分かりづらくなってしまう可能性もあります。

□社内マニュアルの作成方法

次に見やすいマニュアルを作成するためにレイアウトを紹介します。

*目次を充実させる

目次は全体の内容を把握でき、探したい項目にすぐにアクセスできます。

*レイアウトの決定

詳しい説明が必要な場合は文書を中心とするレイアウトを選択し、流れを理解することを狙うにはフローチャートを使用します。
そのため、選択したレイアウトで個別の注意点がありますが、全てに共通する注意点を解説します。

1つ目はまとめることです。
互いに近しい情報はまとめると良いです。
そうすると、同じページにいくつかのまとまりが生まれるので、色を使用して分類します。

2つ目は余白を残すことです。
見やすいマニュアルを意識するには、余白をつくることも重要です。
余白は文字部分に視線を集中させる効果があります。
反対に余白が無いと、集中して読むべき場所が分かりにくいです。

3つ目は背景色を変化させることです。
特に重要で、絶対に読んでほしい部分は背景の色を変更することにより、注意を引けます。
ただし、何度も使用すると効果が薄くなるので、使用する場所を絞る必要があります。

最後に視線の動きを意識することです。
今の日本では横書きの文書を読む際には、視線はZという動きを描きますよね。
この視線の動きを意識することで、読みやすいマニュアルに近づきます。

□まとめ

今回は社内マニュアルの基礎知識や作成方法、ポイントを紹介しました。
マニュアルを作成する方法を紹介しましたが、もっとも大切なのは「誰が読むのか」というコンセプトです。
皆さんも、マニュアル作成は誰を対象にするのかを明確にしましょう。