社内マニュアルに記載すべき項目は?作成時のポイントも紹介します


社内教育や業務の引継ぎにおいて、社内マニュアルは欠かせない存在です。
社内マニュアルがあることで、仕事の質やスピードを向上させられます。
しかし、見やすさや読みやすさのポイントを押さえたマニュアルを作成しないと現場で利用されない、ということにもなりかねません。

そこで今回は社内マニュアルに記載すべき項目、作成時のポイントを紹介します。

□社内マニュアルに記載すべき項目とは?

社内マニュアルに記載すべき内容を5つ紹介します。

1つ目は、業務・作業の名称です。
マニュアルに記載する業務・作業には、明確な名称を定義しましょう。
名称が決まっていると、のちにその業務内容をマニュアル内で探しやすくなります。

2つ目は、業務・作業に必要なものです。
どのような器具や材料を使う必要があるのか、どの資料を参考に行うのかを記載しましょう。

3つ目は、手順のポイントです。
業務・作業の手順を解説するときには、動作を素早く行うためのポイントや、失敗を防ぐために確認すべきことなども一緒に記載しましょう。
習得が早くなり、ミスを減らすことにもつながります。

4つ目は、基準や規則です。
作業完了の目安時間、合否ラインやチェックポイントも忘れず記載しましょう。
基準や規則が明確にわかることで、修正・改善がすぐ行えます。
また、営業や接客など、例外対応が多い業務はマニュアルに例外事例も記載しておくことをおすすめします。

5つ目は、注意事項です。
個人差が出やすい業務・作業は、注意事項を目立つように記載しておきましょう。
別枠に記載を設けたり、色を変えたり、文字を大きくしたりすると良いでしょう。

□社内マニュアル作成時のポイントは?

社内マニュアルを作成するときのポイントを3つ紹介します。

*作成前に実際に現場で行われている業務・作業を見に行く

マニュアルを作成しようとしている業務・作業に関してその内容を書類として提出してもらう方法もありますが、認識の齟齬が起きる可能性があります。
可能な限り実際にその業務・作業が行われている現場を見て、マニュアル作成に取り掛かることをおすすめします。

*読む人の視点で書く

社内マニュアルはその業務・作業の担当者だけでなく、何らかの事情によって代理で業務を行う人といった、まったく手順を知らない社員が読むこともあるでしょう。
そのため、作用手順を全く知らない状態で読んでも理解できるよう、正確にわかりやすく記載する必要があります。

*定期的に内容の修正を行う

業務・作業には変更が生じます。
その変更に応じて、マニュアルの内容も修正していく必要があります。
マニュアルの修正を怠ると、業務の属人化につながります。

最低でも、半年に一度はマニュアルの内容を確認する機会を作り、修正するようにしましょう。
細かい手順や配置の変更も、マニュアルの修正が必要になります。

□マニュアル作成で一番時間をかけるべきは構成!

見やすい・読みやすいマニュアルを作成するために、一番時間をかけるべき工程は構成です。

構成は、マニュアルの骨組みを作る工程です。
構成がしっかりしていないマニュアルは、作成中に作成目的や重要な内容がわからなくなり、情報がたくさん詰め込まれただけのわかりにくいマニュアルとなってしまいます。
何の業務・作業に関して、どのような重要点を伝えたいのか、を示すものとして、作成前に構成をしっかり考えましょう。

マニュアルの作成・運用時によく上げられる4つの課題があります。

・時間や人手が足りず、計画倒れになる
・マニュアルの内容量が多すぎる
・必要な情報がマニュアルのどこにあるのかわかりにくい
・誰も利用しない

構成に時間をかけることで、これらの課題を解決できます。
構成でマニュアルの記載内容を決めることで、作成スケジュールが立てやすくなり必要な時間や人手が明確になります。
また、構成がしっかりしていると情報が整理されているため、情報過多になることを防ぎ、順序立ったマニュアルとなります。

構成をしっかり作ることは、読む側だけでなく、作る側にもメリットを与えます。
作る側のメリットとしては、修正しやすいことが挙げられます。
情報がばらばらに配置されたマニュアルでは、修正が必要な個所を探すことに時間がかかってしまいます。
順序立てたマニュアルになっていると、すぐに修正箇所を見つけられるため、マニュアルの形骸化を防げます。

マニュアルは現場で実際に業務・作業を行っているときに読むため、必要な情報にすぐアクセスできるようにする必要があります。
構成を作りこむと、利便性・効率性に優れたマニュアルになり、社員が使いやすくなるでしょう。

□まとめ

社内マニュアルには業務・作業に関することを、現場をしっかりと見た上で細かく記載する必要があります。
また、形骸化してしまわないよう、構成に時間をかけて、読み手のことを考えたマニュアルにしましょう。
そして、定期的な見直し、修正を行うことでより見やすいマニュアルに進化させていくよう心がけましょう。