イラストレーターでの原稿の作り方と注意点をご紹介します!


イラストレーターで原稿の作成をお考えの方は多いでしょう。
しかし、イラストレーターで原稿を作成する際には注意するべきことがたくさんあります。
そこでこの記事ではイラストレーターで原稿を作成する際の初期設定と注意点について解説します。

□イラストレーターで原稿を作成する際の初期設定について解説します!

イラストレーターで原稿を作成する際に行う初期設定は「サイズやトリムマークの設定」、「カラーモードの設定」の2つです。
それぞれの設定について詳しく解説していきます。

まずはサイズやトリムマーク(トンボ)の設定です。
トリムマーク(トンボ)とは、書類を印刷するときや、断裁位置を明確にするために必要なしるしのことをいいます。
内トンボは仕上がり線を示しており、内トンボから外トンボの間は裁ち落としのための塗り足し部分を示しています。

トリムマークがないと、断裁位置が不明瞭になり、その結果データ不備となってしまいます。
こうなってしまうと印刷作業に進めず、データの修正と再入稿が必要です。

そのため、注文するサイズ通りにトリムマークを作成してくださいね。
トリムマークを最前面に配置し、他のオブジェクトによって隠れてしまわないように注意してください。

次はカラーモードの設定です。
イラストレーターで原稿を作成しようとお考えなら、ドキュメントのカラーモードは必ずCMYKカラーで作成してください。
CMYKカラーの他にもRGBカラーがありますが、画面上と仕上がりの色味が変化してしまうケースがあります。

そもそもRGBカラーやCMYKカラーとはどのようなものなのでしょうか。
RGBカラーとは、光の三原色である「赤」「緑」「青」のことです。
パソコンのモニターやデジカメ、スキャナなどはこのRGBカラーで色が表現されます。
これらは混ぜれば混ぜるほど色が明るくなり、白色に近づいていくことから加法混色を呼ばれています。

一方でCMYKカラーとは、色料の三原色である「シアン」「マゼンタ」「イエロー」のことです。
これらは混ぜれば混ぜるほど黒くなることから、減法混色と呼ばれています。

すでに作成済みのドキュメントのカラーモードの設定を変更する場合は、「ファイル」、「ドキュメントのカラーモード」、「CMYKカラー」の順に画面を操作することで設定できます。
新規作成時にカラーモードの設定をする場合は、新規ドキュメントの設定で「ファイル」、「新規」の順に画面を操作することで設定できます。

□原稿作成時の注意点について解説します!

ここでは、イラストレーターで原稿を作成する際に注意するべき点について解説します。
今回ご紹介するのは「塗り足しと文字切れ」「画像配置」「フォントのアウトライン化」の3つです。

*塗り足しと文字切れ

塗り足しとは、背景を仕上がりサイズよりも3ミリメートル大きく作成することです。
背景色は仕上がり線よりも外にはみ出させるように、3ミリメートル以上大きく作成してください。
トリムマークまで背景のみ拡大すると、塗り足しを確保できます。

原稿の端の方に、文字やオブジェクトが配置されることもあるでしょう。
切れてはいけない文字やオブジェクトなどは仕上がり線よりも3ミリメートル以上内側に配置してください。

*画像配置

画像配置をする際は、設定を埋め込みにしておくことをおすすめします。
画像の埋め込みとは、イラストレーター上に配置した画像データをイラストレーターのファイル内に埋め込んでしまうことをいいます。
確かに画像を埋め込むとイラストレーターファイルの容量が大きくなりますが、イラストレーターファイルと一体化するため、リンク切れのようなトラブルを回避できます。

また、イラストレーター上でプレビュー画像も詳細に確認できます。
配置画像の種類ですが、PDFファイルやイラストレーター上で作成されたファイルを配置しないようにしましょう。
配置するファイルはフォトショップ形式のような画像データにしてくださいね。

*フォントのアウトライン化

使用されたフォントは全てアウトライン化してから別名で保存するようにしましょう。
フォントの情報が残ったまま入稿すると、原稿のフォントが意図しないフォントに置き換わってしまう恐れがあるからです。
1つでもフォントが残っていた場合、データ不備という扱いになり、印刷作業に進めません。

アウトライン化とは、フォントをパスで構成されたオブジェクトに変換することです。
文字のアウトライン化をすると、フォントの情報が破棄され、図形化されます。
これによって、たとえばAというフォントを使用して作成したデータを、Aというフォントがインストールされていない別のパソコンでデータを開いた際にも、文字の形が変化してしまうことを防ぐのです。

□まとめ

今回はイラストレーターで原稿を作成する際の初期設定と注意点について解説しました。
イラストレーターでの原稿の作り方をイメージできましたでしょうか。
今回の記事を参考に、思い通りの原稿を作成してくださいね。