授業用テキストを作る際に知っておきたい、用紙の違いとは。


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「初めて、授業用テキストを作りたいがどうすればいいのかわからない。」
「どのような用紙で印刷、製本するべきかわからない。」
そんなお悩み抱えていませんか。

授業用のテキストは、受講生にとって長期間使用するものであるので、講師にとって内容はもちろんのこと、使用する用紙にもこだわりたいものですね。

今回は、用紙には種類がいろいろある中で代表的な4つの用紙をご紹介し、それぞれの特徴についての違いをご説明したいと思います。

●4種類の用紙とは。

・上質紙
書き込みのしたいテキストやアンケート用紙、ノートなどに使用されています。

光沢があるわけでもなく、質感があるわけでもないですが、文字を書くのに適した紙のことです。

学校の教科書で使ったことのあるような一般的な模造紙であることからわかるように、再現性が悪く、写真や図が少し暗くなってしまいますが、一番安く印刷が可能で、何にでも使用できる万能の紙であります。

冊子の本文に使用する際の一般的な厚さは上質紙70㎏です。 少し薄めのコピー用紙は上質紙55㎏という厚さになります。

 

・コート紙
スーパーや家電量販店の折り込みチラシ、週刊誌の表面、名刺やポスターなどに使用されています。

表面がつるつるしており光沢があるのが特徴です。

発色がいいので写真をきれいに見せることができ、色の再現性が非常に高いです。

しかし、表面がつるつるしているがゆえに、安っぽい印象が与えられ、表面に加工が施されているので鉛筆やボールペンでの書き心地が非常に悪いです。

冊子の本文に使用する一般的な普通の厚さはコート90㎏、表紙に使用する場合には、やや厚めタイプがコート110㎏、厚めタイプがコート135㎏となります。

・マットコート紙
チラシやカタログ、旅行会社の折りパンフレットやカレンダーに使用されています。

コート紙より光沢を抑えた、高級感がみられる紙です。上質紙よりはつるつるしていますが、コート紙には及びません。

色の再現性もコート紙には劣りますが、鉛筆やボールペンの書き心地はよいです。

冊子の本文に使用する一般的な厚さは、マットコート73㎏もしくは90kgとなります。表紙に使用する場合には、やや厚めタイプがマットコート110㎏、厚めタイプがマットコート135㎏となります。

・特殊紙
紙自体に模様や着色など、特殊な加工が施された用紙で、製紙メーカーがそれぞれ独自に開発している用紙です。他のテキストと差別を出したい、インパクトを与えたいと思うのであれば、特殊紙がお勧めです。

しかし、費用が高く、他の用紙に比べて何倍もの費用がかかったり、製紙メーカーからの仕入れに時間がかかったりしますので注意が必要です。

●最後に

色々書きこんでもらいたい、印刷を安く済ませたいなら、上質紙。
写真やイラストをきれいに再現したいなら、コート紙。
高級感を出したい、大切に使ってもらいたいなら、マットコート紙。
こだわりを出したい、個性あふれるものしたいなら、特殊紙。

制作者の求めるものによって、使用する用紙は違ってきます。

予算や授業の対象、厚さやテキストのコンテンツによって適する用紙は変わってきますので、一度印刷、製本を行う前にサンプルをご覧いただくなど、納得のいく紙選びをお勧めします。