PDF上で修正する時の注意事項


どんなソフトウェアを使ってデータを作っても、PDF形式にしたら入稿可能になるので便利ですよね。
けれどPDFで保存してから修正したのに、修正箇所が反映されずに元のデータのまま印刷されたことはございませんか?
今回は、印刷用データ変換の仕組みと正しいPDFの修正方法について解説します。

□PDFでのデータ入稿

PDFで入稿したのに、PDFを確認してくださいといわれることがあると思います。確認してから印刷会社に入稿したデータなのに、何を確認すればよいのでしょう。
これは、一見同じPDF形式のデータですが、入稿データと印刷用データが異なるためです。

印刷会社に入稿したデータは、RIP(Raster Image Processor)処理を行って、印刷に適したデータへと変換されます。このため、入稿データと印刷用データは、同じPDFというデータだけれど異なるデータとなるのです。
RIP処理を行う際に、画像が消えてしまったり、文字が化けるエラーが稀に起こります。

入稿データを修正して再度入稿し、RIP処理をして同じエラーが起こらなければ、印刷時にトラブルが起こる可能性は低くなります。
確認用のPDFは、文字が化けていないか、画像がなくなっていないか、行がずれていないか、しっかりと確認しましょう。

□PDFの修正方法

データをPDFに保存した後に、修正が必要になる場合があります。
その時は、必ずデータを作ったソフトウェア上で修正し、再度PDFデータを作成してください。PDFデータの元となるソフトウェアのデータは、PDFを作成する前に、必ずコピーをして保存しておきましょう。
元のデータを保存せずに、PDFに保存する状況が発生します。その場合は、どのようにPDFを修正すればよいのでしょうか。

PDFを修正できる代表的なソフトに、Adobe Acrobat Proがあります。
PDF上で編集することが可能なソフトです。Adobe Acrobat Proで編集したPDFは、印刷データとして入稿可能なPDFになります。

その他のソフトはどうでしょうか。

無償で入手できる、いわゆる「フリーソフト」「フリーソフトウェア」と呼ばれるものの中にも、PDFを編集できるソフトがあります。
確かに、PDF上で編集することは可能です。ただし、フリーソフトで編集したPDFを印刷会社に入稿すると、修正したはずなのに修正前のデータに戻ってしまいます。

これは、印刷データに変換するためのRIP処理に対応していないことが原因といわれています。プリンターで出力する際は、RIP処理を行っていないので修正された状態で印刷されます。しかし、印刷会社に依頼する場合は、入稿したPDFデータでそのまま印刷しているのではないため、修正が反映されない状態で印刷されてしまいます。
PDFを編集する場合は、用途に合わせて編集ソフトを選びましょう。

□まとめ

PDFデータを修正する場合は、大元のデータを修正して再度PDFに保存することが望ましいです。
やむを得ずPDF上で編集する場合は、用途に合わせたソフトを使用し、イメージ通りの印刷物を作成してください。

 


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